PCクライアントのOSであるWindows7の全てのサポートが、2020年1月14日で終了しました。ニュースでも大きく取り上げられました。
さらに、今年中にはWindows Server系のソフトウエア・サポート終了が予定されています。SharePoint Server 2010やExchange Server 2010などの古いバージョンのサポートが順次終了となります。
対象となっているサーバー系ソフトウエアのバージョンアップ計画、もしくは移行計画はお済みでしょうか?
「いやいや、PCのバージョンアップがやっと終わったばかりで、まだ何も手をつけられていない。」というのが現状ではないでしょうか。
ここでは、SharePointに関する移行方法に関してご説明させて頂きます。
オンプレミスのSharePointをSharePoint Onlineに移行するには?
レガシーのSharePointから新しいOffice 365環境への移行は、すぐにどのような組織においても複雑で時間の掛かるプロジェクトになりかねません。移行のために複数のSharePointバージョンに渡ってデータベースの切り離しと追加が必要な場合には、より複雑な移行プロジェクトになってしまう可能性が非常に高いです。制御された混乱のない移行を確実に行うためには、詳細な計画と実行力が必要になります。コンテンツの無秩序な拡大によって状況はさらに悪化する可能性があり、過去のSharePoint移行プロジェクトにおいては50%以上が失敗を経験しておりその結果、大量のITリソース、コスト、時間が失われてしまいました。
移行を成功させるためのコツ
このような失敗プロジェクトにさせないためには、どのような進め方が良いのでしょうか?
SharePointにはユーザーによる多くのコンテンツが格納されていますが、移行作業の前にそれらを整理することが重要になります。現行の環境をきちんと理解して、不要なものは事前に整理(削除)する事が、移行対象を絞る事にもなりますし、作業の効率化にも貢献します。
しかしながら、事前にきちんとコンテンツの整理が首尾よく行えたとしても、移行作業を全て手作業で行う事は非常に難しいので、何か良いツールを選択すべきです。
Microsoft社提供のSharePoint移行ツールがあるけれど……
Microsoft社から提供されている純正のSharePoint移行ツール(SharePoint Migration Tool 以下SPMT)というものがあります。当然の事ながら、移行作業のみにしか利用できず、対応しているコンポーネントも全てが網羅されているという訳でもありません。SharePointの移行に関しては、現在利用されている環境によって、次の3つの問題に直面してしまうと言われています。
- リソースが増えてしまうかもしれない問題
- 一足飛びに移行が出来ない問題
- ワークフローをどうする問題
これらの問題を解決しながら移行作業が実施できるツールがあります!
それは、Quest Software社が提供している、Metalogixというツールになります。次からはそれらに関してご説明します。
Metalogixを活用すれば、移行の計画・実行から、その後の運用までを簡素化!
今回は、MetalogixのExpertとContent MatrixとEssentials for Office 365の3つのソリューションに関してご紹介します。
Metalogix Expertは、事前の計画段階をサポート
このツールを使用してレガシーのSharePoint環境を診断し、移行プロジェクトの指針として活用することが出来ます。 このツールでは、SharePointの移行を成功に導く計画を作成する上で必要なインサイトが提供されますし、ストレージインフラストラクチャの最適化、およびセキュリティリスクの防止が提供されています。
このツールは無償で提供されていますので、お試しも簡単です。Webサイトからダウンロードしてみてください。移行対象となっているレガシーのSharePointの環境がどのような状況にあるのをすぐに把握する事が出来ます。
Metalogix Content Matrixが移行作業を実施
また、Metalogix Content MatrixではレガシーのSharePoint環境から新しいSharePoint環境へのバージョンアップもワンホップで移行が可能です。さらに大量のコンテンツも移行できるようなデザインがされています。組織のニーズとプロジェクトのスケジュールに合わせて移行を最適に構成するために必要な拡張性が提供されています。このツールの特徴をまとめると、
- ワンホップでの移行と統合を実現
- 移行の障害を自動的に識別して移行を実施。コンテンツの評価・計画・移動を合理化・簡素化
- ワークロードを任意の数のマシンに自動的に分散する事によって高速移行を実現
- コンテンツおよびメタデータを継続的に管理する事によって、ユーザー検索の簡素化を実現
移行作業だとすると単純な「リフト・アンド・シフト」だと思われがちですが、SharePointの移行に関してはあっという間に複雑なプロジェクトに成りかねない内容をこのツールがあれば計画から安定的な移行作業を実施することができます。
Metalogix Essentials for Office 365でさらなる運用の簡素化!
Office 365に統合されたSharePoint環境も含めて、次のことが可能になります。
- コンテンツのOffice 365への統合
- 管理タスクの自動化
- 管理業務の過負荷の防止
- 未使用ライセンスの再割当て
- 利用可能なOffice 365サービスの最大級の活用
Office 365環境のライフサイクル管理を1つの統合プラットフォームから行えます。ユーザーの追加と削除、ライセンスの一括割り当て、ライセンスのプロビジョニングのカスタマイズなどが容易です。オンボーディング、日常的なユーザーおよび環境の分析、ライセンスおよびストレージの割り当ての最適化から、セキュリティやバックアップおよび復元操作まで、このツールは管理ワークロードを軽減し、移行完了後も長期間にわたってOffice 365の分類に対する制御の維持を助けます。
Metalogix活用による追加メリット
Metalogixは、SharePointからの移行だけでなく、各種クラウドドライブであるGoogle Drive、Dropbox。BOXそしてOne Driveからもそこに格納されているコンテンツをOffice 365に移行・統合することができます。
クラウドドライブは、エンドユーザーが情報システム部門のガバナンスをかいくぐり、部門毎に導入されていたりするのではないでしょうか。そのような状態は情報のサイロ化を招き、全社で情報共有することが困難となってしまいます。全社でOffice 365環境を活用するためにも社内に存在するコンテンツは全て統一されたプラットフォーム上に統合することが可能になります。
まとめ
Metalogixに関してSharePoint環境の移行を例に挙げてご紹介させて頂きましたが、このツールは、オンプレミスなのかクラウドかはあまり意識せず、一般的なクラウドドライブも含めて、「コンテンツ」の移行を司るツールとなっています。組織全体でのコンテンツは膨大に保有していても、それを1つのプラットフォームに完全に統合する事は今までは難しかったと思いますが、Office 365の利用促進とも合わせて全社で1つのコンテンツ管理を目指されてはいかがでしょうか。