マルチキャストによるシステム導入

仕組み:

マルチキャスト機能

マルチキャストでは、システムごとに1対1接続を複数作成するのではなく、ネットワーク全体で1対多のデータ送信を行います。マルチキャストのプロセスにより、同じデータパケットやデータフレームを送るための、通信と処理のオーバーヘッドが最小化されます。宛先のノードは参加および退出のメッセージを送信し、ルーターにそのノードが正しい受信ノードであるかどうかを伝えます。KACE SDAマルチキャスト・イメージング・ソフトウェアでは、ユーザ数にかかわらず、データパケット送信を1回のみ行います。その後KACE SDAマルチキャスト・イメージング・ソフトウェアで、パケットを複数の受信ノードに同時に到達させるために必要なレプリケーションを実行します。

KACE SDAマルチキャスト・イメージング・ソフトウェアにより、同じイメージを同時に複数のシステムに高速かつ効率的に展開し、イメージングのパフォーマンスを向上させます。ブロードキャストネットワーク上のターゲットデバイスとKACE SDAサーバ間の双方向通信を行うことで、マルチキャスト展開における信頼性と堅牢性を確保します。ステータスの更新や再送信の要求を頻繁に行うことによって、展開が順調に行われているか確認できます。

帯域幅の使用率を削減

マルチキャスティングでは、ネットワーク経由で1つのイメージを送信し、複数の受信側システムへ一度に届けることができます。KACE SDAマルチキャスト・イメージング・ソフトウェアを使用すると、大規模な展開で消費される帯域幅が大きく削減されます。イメージのサイズや関係するシステム数など、多数の要素で展開の速度が決まります。KACE SDAの高性能なタスクエンジンをマルチキャストシステム導入機能と組み合わせると、真の意味で自動かつ業務時間外のシステムイメージ作成が可能になるため、業務時間中は帯域幅の使用率をさらに低減して、ネットワークのパフォーマンスを向上させることができます。

ユニキャストでは、1つのステーションが1つの受信側ステーションのみに情報を転送します。マルチキャストでは、関係する受信側ステーションのグループに送信元が情報を転送します。ユニキャストとマルチキャストの根本的な違いは、ユニキャストが1対1の通信であるのに対し、マルチキャストは1対多の通信プロセスであることです。

ユニキャスト、マルチキャスト、およびブロードキャストは、すべてメッセージ配信の形態が異なります。マルチキャストの場合、デバイス側でメッセージ受信の登録を行うため、効率的です。ブロードキャストの場合は、希望の有無にかかわらず、デバイスがメッセージを受信します。ユニキャストの場合は、そのデバイスがメッセージを受信する唯一のデバイスになります。KACE SDAシステムのイメージングソリューションでは、状況に合わせて必要とされる展開手法を簡単に選択することができます。

KACE SDAを使用すると、単一のイメージをネットワーク経由で複数のシステムへ一度に送信でき、関連するイメージサイズとシステム数に応じて、大規模な展開による帯域幅の使用率が大幅に削減されます。KACE SDAの高性能なタスクエンジンをマルチシステム導入機能と組み合わせると、業務時間外のソフトウェア配布が実際に可能になり、業務時間中は帯域幅の使用率をさらに低減して、ネットワークのパフォーマンスを向上させることができます。